クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第4番 バーンスタイン(66)

2010.12.10 (Fri)
バーンスタインシベ全
バーンスタイン/ニューヨークフィル(66,SONY)は異端ながら迫る音楽。
聴く前からバーンスタインの演奏様式とこの曲がおよそミスマッチしていると
容易に思われたが、別格的演奏になった。しかし、手を抜いているような演奏ではない。
通常聴くこの曲の演奏と趣を異にするが、バーンスタインはこの曲に真摯に向き合っている。
いや格闘している、といった方が良い。とにかくこの曲をこれほど熱く演奏した例はない。
録音はフィルハーモニックホールの豊かな響きでオケは分厚い。

第1楽章ははアタックの強い重低音から入り情念がドロドロと渦巻くような音楽が展開する。
金管が入ると途端に華やかになるのがニューヨークらしい。
じっくりしたテンポながら豪快さも伴う音楽でうるさい部分もあるほど。
11分かけて鳴る。幽玄の音楽にかなり無理やりエネルギーを注入している。
第2楽章も遅いテンポで粘りながら強引に歌おうとする。
凄いメリハリをつけながら大きなリタルダンドで楽章を閉じる。
第3楽章もそれぞれの楽器がひきつるような表情で美感を気にせずまくしたてる。
終楽章もどっしりしたテンポでえぐりを効かせる。重心は終始低い。
終盤のベルなども音が割れんばかりに強打される。
終結は壮絶な盛り上がりの末、息も絶え絶えドラマティックな祈りのエンディング。
最初は違和感を持って聴き始めたバーンスタインの第4番だが、
この39分におよぶ格闘は気がつくと思わぬ説得力を持って迫ってきた。
この曲はこうあらねばならないという先入観を捨てなければならない。
ジャケット的には下のほうがこの演奏にあっている。
バーンスタイン熱

11:09  5:19  11:14  11:32  計 39:14
演奏  異熱   録音 87点

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