クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第3番 ヤルヴィ(90)

2010.12.05 (Sun)
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ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(83,BIS)はこのコンビの全集の中でも抜群の出来。
やっつけ仕事でない本気の男、ネーメがいる。
録音はスェーデンのエーテボリコンサートホールで木質の音がいい。
「オフマイクで全体像をとらえるスケールの大きな、しかも緻密な録音。
音に力と伸びがあり、弦も管もナチュラルで切れが良く、内声部の動きがよく分かる。
デジタル臭皆無の自然で柔らかく、奥行きのある雄大な音と音場はみごとだ。」
というのはかの故長岡鉄夫氏の評。

第1楽章から確信に満ちた音楽。だからと言って力感が強すぎず決して粗くならない。
低弦は渋く音楽を支える。全てが自然で素朴。
適度な北海の荒ぶる感触を持ってシベリウスの音楽がスッと入ってくる。
第2楽章もちょうどいいそっけなさ。かえっていじらしい。
しかしこのオケの弦の寄り添い方はなんて素敵なのだろうか。
後半はほんのりロマンティック。
終わり方の表情が絶妙で、ネーメもこんなことをするのか、と驚く。
終楽章は音楽が立体的だ。威圧的なところは無く、しかし表情は絶妙。
あくまで自然の流れの中で感動が湧きあがる。テンポは心象に合わせて自在に動く。
しかし作為が感じられないのは両者が乗っている証拠。
感動的な盛り上がりを見せて終わる。このオケは凄い。

なお。このCDは余白に「クリスチャン2世」組曲からが入っている。
この曲も渋いがシベリウス好きにはたまらない名演だ。

10:16  9:41  9:01  計 28:58
演奏  S   録音 92点

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