クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第7番 ビーチャム(55)

2010.10.17 (Sun)
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ビーチャム/ロイヤルフィル(55、EMI)は第2の手兵オケと、
親交のあった作曲家のステレオ録音。実演でも何度も取り上げた得意曲。
一見そっけないながらも作品に対する力強い愛情が溢れている。
録音はステレオ最初期だけにヒスは多いがリマスタリングは良好で新鮮な音。
アビーロードスタジオでの録音で残響は少なめ。

冒頭のアダージョは比較的速いテンポで進められるが主題が出てくると
グッと遅くして歌い始める。なかなかこのような演奏がないためはっとする。
基本的には見かけがサバサバした音楽だが底流には堪えて立つロマンを感じる。
中間部も自然な緩急がこの指揮者の巧さを感じさせる。
アンサンブルは今の水準から見るとラフなところもあるが、それよりも男性的な逞しさが良い。
終結のプレストからアダージョも一途でスケールの大きな仕上がり。
洗練されすぎず率直な音楽作りはこの曲の荒涼とした厳しさを伝える。

20:25
演奏 A+  録音 83点

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