クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第2番 セル(70)

2010.10.11 (Mon)
セルシベ2東京
セル/クリーブランド管弦楽団(70、SONY)は初来日公演(5月22日)の記録。
この2ヶ月後にセルは亡くなった。
RCOとの旧録音とタイムはあまり変わらないが印象は大きく異なる。
旧盤は柔らかなオケの特性が前面に出ているが、こちらは手兵を自在に操り燃えている。
迫力の中に気品がある。録音は東京文化会館でのライブ。
この場所らしいデットでマス音響。放送音源らしくまとまりはあるがSN・Dレンジはそれなり。
最近はBlu-spec CDで再発売されているので音質は改善されているかもしれない。

第1楽章はなよなよしたところのないスタイリッシュな仕上がり。
古典的な引き締まったテンポと造形。
第2楽章もしゃきっとしている。金管の咆哮など強烈だが完璧。
弦の歌は時にいらつく様なそぶりを見せたりなだめすかされたような表情を見せたり。
旧盤でも見せた表現が更にむき出しになる。
第3楽章からがこの演奏の白眉。
楽章の両端で見せる爆発力、しかと打ち込まれるティンパニ、疾風のような弦。
そこにいたら度肝を抜いたのではないかと思う。
終楽章に雪崩込むとこれぞアメリカのオケ。音がでかい。
これだけで日本の聴衆はびっくりだ。
再現部からドンドン加速するが、それが驚異的な音量とアンサンブルで成し遂げられている。
直接音がこちらに放射してくる。テンポは微妙に伸縮を繰り返す。
そしてコーダ。突き刺すトランペット、身の毛もよだつ弦の強奏。
じわじわこれでもかと音量を上げる、テンポを落とす。
ティンパニの最後の一撃と同時にブラボー、嵐の拍手。まさにライブ的感興だ。
その後に始まるアンコールの「ラコッツィ行進曲」はこのこのコンビの十八番。
セルの茶目っ気たっぷりな演奏で豪放で猛烈なアッチェレランドをかけて終わる。
これではどうしたって興奮せざるを得ない。聴衆は発狂寸前。

9:20  12:55  5:51  14:26   計 42:32
演奏  熱A   録音 84点

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