クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第7番 ベルグルンド(72)

2010.10.01 (Fri)
ベルグルンドシベ全1
ベルグルンド/ボーンマス交響楽団(72、EMI)は第一回目の全集のトップを切るもの。
ベルグルンドにとってはこの曲のスコアの400箇所に及び校訂を行なっているので
全てを知り尽くした上での演奏。
この人の場合知りすぎているがゆえに、いじくりすぎる局面があるが
この演奏ではそれは過度に現れず好感が持てる。
強引に引っ張りまわすことなくロマンを湛えている。
録音はアナログヒスや音の薄さはあるが音場はこの曲に適して拡がりがあるもの。
演奏は過去を振り返るようなしみじみとした弦楽合奏から始まる。
この呼吸感は切なさを秘めて素敵だ。
中間部はテンポの入替を行い、急いだかと思うとしんみりしたような風情を見せる。
そうした意味では孤高の厳しい表現と言うよりロマンティックな幻想曲の方向性。
終結は大きな起伏を自然のうちに築き、天空に吸い込まれるがごとく。
録音の古さは否めないが、一度聴いて冒頭の切なさを求めてまた一度聴いてしまった。

21:55
演奏  A+   録音 87点

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