クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ハイフェッツ(59)

2010.09.25 (Sat)
ハイフェッツシベvn
ハイフェッツ/ヘンドル/シカゴ交響楽団(59、RCA)は
『特有の高度な技巧と,品の良いロマンティシズムが味わえる』というコピーが言い得ている。
ビーチャム、ストコフスキーとの協演に次いで3度目の録音で愛着ある曲だ。
録音はシカゴのオーケストラホールでヴァイオリンやオケは近めだが
ホールトーンもうまくとられている。テープノイズはあるがリマスターで新鮮な音になっている。
第1楽章冒頭よりヴァイオリンの一点の曇りのない音が飛び込んでくるが、
ヴィルトゥオーソ風のバリバリ弾きまくる感じではなく情感もある所がさすが。
オケは陰影に乏しいのが残念。
とにかくヴァイオリンは弾きこんでいる感じで曖昧さがない。
この楽章のコーダなど全く不安を感じさせず鋭く切れ込んでくる場面は唖然とする。
第2楽章もヴァイオリンの凛とした、しかし線の太い音が響き渡る。
決して綺麗ごとでなく訴えかける力、秘めたる情念を感じる。
終楽章のオケは充実した響き。
ヴァイオリンはここでも名技を披露するが、これ見よがしで弾き飛ばす感じは無い。
音符を一音一音大事にしていて、作品への愛情を感じる。
保有盤最速の演奏のはずなのに、そんなに速いと感じない。
それは技巧の安定の上にニュアンスが豊富だからだと思う。
終結は俄かに加速しながら渦巻いてしっかり終わる。
歴史的名盤はやはり名盤だったのだ。(北欧っぽいかは別)

13:35  6:17  6:42   計 26:34
演奏  A+   録音 86点

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