クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第2番 オーマンディ(57)

2010.09.20 (Mon)
オーマンディシベ2LP (←LP廉価盤 CD廉価盤→) オーマンディ2オイストラフvn
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(57、SONY)は
ヤルヴェンパーのシベリウスをこのコンビで訪問した2年後の録音。
全編にわたる丁寧で余裕のある音楽は真の豊かさをもたらす。
録音はこの時期の最優秀録音。
場所は不明ながらホールトーンやフィラの柔らかさをより伝える。
ヒスなど古さはあるがフィラデルフィアサウンドが堪能できる。
第1楽章は柔らかな弦のさざ波が気持ちよく、木管もデリケートなニュアンスを含む。
聴き流すと分からないが指揮者は細心の注意を払って
テンポを変えオケのバランスを整理する。
プロだ。仕事のできる男はわめき散らさない。
第2楽章も安心して聴ける。金管の最強音を絶叫型にしてしまう演奏もあるが、
フィラの金管は余裕があるので心にとげを刺さない。
トランペットやフルートなど柔らかい。
第3楽章もフィラの弦の渦が包み込む。
終楽章は恰幅堂々のシベリウス。
少し余裕をかまし過ぎるのではないかとも思われるが、
ここまで切羽詰まらない終楽章も珍しい。
100馬力を50%くらいで走る感じ。
ベンツが追越車線をせわしなく走る品のなさは微塵もない。
プラダのマークをこれ見よがしに表にするのでなく、
エルメスのケリーをさりげなく持つ。
真のゴージャスがここにある。
ドラマ性の薄いこのケレン味のなさが高度成長期の日本では受けなかった。
しかし、こんな良い意味で贅沢な演奏はない。
バブルが崩壊して日本でオーマンディがようやく認められるようになった。
私も若いころは全く理解できなかったが、
今になって大人の演奏が理解できる。
なお、北欧っぽさをこの演奏に求めてはいけない。

9:41  14:10  5:39  14:15   計 43:45
演奏  贅A    録音 85点

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