クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第2番 セーゲルスタム(90)

2010.09.01 (Wed)
セーゲルスタムシベ2旧盤
セーゲルスタム/デンマーク放送交響楽団(90、CHANDOS)はこの旧全集では成功している。
と言うのもこの曲自体が後期のような凝縮したものでなくロマン派を体現しているため
彼の亡羊とした演奏様式を受け入れることが出来るから。変な作為がないのが良い。
録音はデンマーク放送コンサートホールで響きの成分の非常に多い録音。
ヘッドフォンで聴くと洞窟の中のようだが、小型スピーカーで聴いても充分なスケール感。
第1楽章はゆったり穏やかに流れる大河のよう。相変わらずアンサンブルの詰めや
フォーカスは甘いがおおらかな気持ちで聴けば気にならない。
第2楽章は15分半とチェリやバーンスタイン新盤ほどではないが緩やかな進行。
この人の場合音楽の密度が薄いので速度以上の緩やかさを感じさせるのが面白い。
これはバーンスタインと正反対だ。ちょっとBGM的ともいえるが、チェリやバーンスタインだと
遅く濃密なため大層体力を使うが、セーゲルスタムの場合そんなことはない。
もちろん、この旧盤(シャンドス盤)の場合録音の印象もその印象を増幅させている。
第3楽章では速いパッセージが残響成分に埋もれ大きな渦になる。
終楽章は優しく奏でられる。木管の冒頭のアクセントは丸められそっと置くように。
それを受ける弦も羽毛のようにソフトタッチ。展開部も伸びやかで屈託がない。
終結部はカラヤンのように豪快一辺倒でなく、じわじわジリジリ盛り上げる手法が素晴らしい。

10:41  15:30  6:28  14:24   計 47:03
演奏  A   録音 91点

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