クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第3番 ムストネン(02)

2010.08.20 (Fri)
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ムストネン/ヘルシンキ祝祭管弦楽団(02,ONDINE)はとても新鮮で面白い。
ピアニストのムストネンが指揮者もやるようになって、初のシベリウスの交響曲録音に
第3番をもってきたところも興味深い(解説にはこの選曲については触れられず)。
しかしてこの演奏は極めて意欲的だ。
オーケストラは50人強で室内楽的響きもこの演奏に新鮮味を与える。
録音はタピオラホールで比較的小さい音場ながら演奏の趣旨に沿って適切。
第1楽章冒頭から1小節ごとに生命の躍動を感じるような独自の表情を見せる。
速いテンポでこじんまりしたオケの音は古楽器楽団を思わせる。
そっけないくらいのテンポで一気に終結に向かうが最後はひと呼吸置いて思いを残しおわる。
第2楽章も密やかに心の揺れ動くさまがロマンティック。
引き締まったティンパニ、表情豊かな木管、これまたワンフレーズごとに伸縮する弦。
第3楽章はオケが小さいこともありゴリゴリした迫力ではない。
しかし最速スピードにギアを入れながらも何かドラマを見るような変転がここかしこにある。
オケの各パーツが透けて見えるので新たな動きが手に取るように分かる。
音を短く切りノンヴィヴラートで進み、音の強弱のメリハリもあるので古楽器演奏。
この地味な第3番に新境地を開いた演奏でもありシベリウスに新奏法をもちこんだ演奏だ。
こうした意欲も含めてS。

9:19  9:18  7:53   計 26:30
演奏  新S   録音 92点

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