クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第4番 カラヤン(65)

2010.07.26 (Mon)
カラヤンシベ4
カラヤンシベ4lp(←シベリウスとロックのLPを交換→)フォーカス
カラヤン/ベルリンPO(65、DG)はカラヤンが実演で振る数少ないシベリウス。
得意曲の再録音だ。
個人的には私がこの曲に初めて触れた演奏。
2番や5番、7番でシベリウス好きになっていた私を襲った衝撃の盤。
こともあろうに、誕生日に友人とLPを交換プレゼントすることになり
未聴のこの曲を友人に希望した(友人からはオランダのロックのLPを希望されていた)。
もらったLPを家に持ち帰って聴いてみると全くわけのわからない漆黒の世界。
ジャケットも闇に浮かぶカラヤンの指揮姿。しかも余白が「トゥオネラの白鳥」。
何度かトライしたがこの曲は馴染めなかった。血気盛んな小中学生には所詮無理な曲なのだ。
しかし、いまいろんな演奏を聴いてきてこの盤を聴くとこの演奏の恐ろしさが分かる。
北欧っぽくは無いが音楽としての「凄味」をこれほど感じさせる演奏もない。
この演奏の前ではケーゲルもベルグルンドも小手先で怖いだけ。
美しいのに人間の表情が見えない。
録音はベルリン・イエスキリスト教会でアナログ時代の優秀録音。
第1楽章冒頭から全ての音が絶妙なバランスで分厚く鳴る。力むことなく凄味を出す。
こうしたことは何気なく聴いていると分からないがオケと指揮者の力量が測られる。
カラヤンがほとんど人間臭さを感じさせないぎりぎりの線で音楽を作る冷酷さが
この曲にばっちり合致。
第2楽章も全くそっけなく近寄るすきを与えない。
第3楽章も人の気配がない。音自体は艶やか。レガート奏法もあり音が
平然と何事もないように覆いかぶさってくる。窒息しそうな圧迫感。
終楽章は落ち着きはらっている。リズム感をつぶし明るさや軽さは無く
チューブラベルも抑制して鳴る。救いのないモノクロの世界。これは渋すぎる。
なんのための音楽か?
いや「何かのため」の音楽ではない。
ひたすら虚無に向かう。

9:56  4:47  12:00  9:22   計 36:05
演奏  S   録音 90点

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