クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第5番 バーンスタイン(76)

2010.06.13 (Sun)
バーンスタインBET5
バーンスタイン/バイエルン放送交響楽団(76、DG)はアムネスティ・インターナショナルの
ための慈善演奏会の記録。かつて、LP2枚組(演奏会全容のアラウのピアノ協奏曲第4番、
レオノーレ序曲第3番を併録)で発売されたが権利関係の問題からCD化されず幻の名盤と
されていたもの。O7年にDGのコレクターズBOXで一度出ていたが、この度タワーズ
ヴィンテージコレクションでオリジナルジャケットで復活したのはうれしい。
私はLPの思い出を胸にかつてこの演奏の記録を求めて海賊盤に手を出していた。
とにかく演奏は私の聴いた「第5」中、最高。
世の中ではクライバーやフルトヴェングラーが有名なのだろうが私は30年前からこれがNO.1。
「隣の車が小さく見えます」というCMがあったが(古い!!)、まさにそれだ。
まず凄いのはオケの音。
これほど「第5」にマッチした響きはない。全体は硬く引き締まり筋肉質。
そして無骨なまでの力強さ。低弦はゴリゴリしながら木質の音。
金管はここぞと言うときに風圧を感じさせる大吹奏。硬いティンパニがだめを押す。
そしてバーンスタインだ。
彼のニューヨークやウィーンとの録音も独自の素晴らしさがあるが
これは緊張感において別格だ。繰り返しは全部行なうが確信犯。
重量感がありどっしりしているのに音楽は途方もない推進力を有する。
全編随所に低弦が前に前に進む鼓動を刻むのが聞こえる。
こけおどしでも小手先でもないとてつもなくスケールの大きな演奏。
バーンスタインならタイタニックの氷山を粉砕して突き進む。
そんなエナジーを放出する。
録音はミュンヘン・ドイツ博物館、コングレスザールでの優秀ライヴ録音。
会場ノイズは殆どない(LPで聴いたときより残響成分が多い気がする)。
なお、本CDはLPと同様の収録だが「レオノーレ第3番」も異常な大迫力演奏だ。
特に終結(12:49から)の速いパッセージ。
指揮者が足を踏み鳴らしてオーケストラを煽る煽る!
それに乱れを見せずに整然と加速し大音響の中ティンパニが絞める。
鳥肌が立つこと間違いない。

8:05  10:25  5:17  11:18   計 35:05
演奏  S   録音 93点

コメント

いつも楽しみに拝見しています。この大労作サイトもいよいよベートーベンに突入ですね。私の好きなあの演奏は果たしてどう評価されるのか?これからも楽しみです。
鎌と槌さん
ありがとうございます。
実は、シベリウスはまだ終わっておりませんで・・・(汗)。
ただ、このベートーベンには思い入れがあったたため
タワーで入手してすぐに書きました。
時々寄り道しながら、CD棚から取り出し
順次トボトボ書いていきます。
(実はシューマンもブルックナーも途中です)
よろしくお付き合いください。
バーンスタインの隠れた名盤
こんばんは。

私は昨年発売されたBOX「バーンスタイン・コレクション」第1集で
入手しました。

ご指摘の通り、底力のある低弦と力強い金管が凄いです。
これはブラインド・テストしたらバーンスタインと思わないのでは?
ただオケの響きが良いのではなく、指揮者の意思が常に感じられる演奏ですね。

バーンスタインの伝記では、1970年代の彼は公私ともに困難だったようですが
こうした名演をしっかり記録しているのは流石です。
このオケともっと録音を遺してくれてたら!
影の王子様
このオケともう少し録音を残してくれていたならば
というお言葉、同感です。

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有名なアムネスティ特別演奏会のライヴ盤が、Towerからオリジナルジャケット(LP初出時)仕様で発売になりました。