クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス ヴァイオリン協奏曲 オイストラフ(68)

2010.06.18 (Fri)
ロジェストヴェンスキーシベ全
オイストラフ/ロジェストヴェンスキー/モスクワ放送交響楽団(68?65?、VENEZIA)は
オイストラフ5回目?の録音。前回のオーマンディ盤とはまた違った表情。
録音はモスクワ音楽院大ホールでの収録の旧メロディア音源をリマスターしたもので
細身でやや粗さを感じさせるが音が全面的につぶれるようなことはない。
第1楽章を聴くとオーマンディとの録音との差を感じる。切り裂く鋭い音、より身振りの
大きな積極的な表情。オケも能弁だ。北国の渦巻く疾風を感じさせる。
前回がより普遍的な表現ならば今回はより厳しさを増した大家の筆致。
第2楽章は激しい前楽章を受けて慈愛に満ちたヴァイオリンが素晴らしい。
一方オーケストラの方は不気味な高揚感を持つ。ティンパニが強連打し暗黒への行進のよう。
それをヴァイオリンが必死に押しとどめる。そしてついにはヴァイオリンの慰めが全てを包む。
終楽章はロジェベンの明確なリズムに乗ってヴァイオリンが土俗的ともいえる立ち振る舞い。
ヴァイオリンは流麗というより1音1音強い。決して美音ではない。
音を削ってでも訴えかけようとする。しかしこの齢60の巨匠の迫力には圧倒される。

15:03  8:41  7:23   計 31:07
演奏  A   録音 85点

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