クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス ヴァイオリン協奏曲 リン(87)

2010.04.18 (Sun)
リンシベvn
リン/サロネン/フィルハーモニア(87、SONY)は世の中でどのような評価か知らないが
とても素敵で物語的雰囲気のある演奏。
落ち着いたヴァイオリンが昂ぶるオケを鎮めるような面白い構図。
しかし、実はヴァイオリンの方が熱している。そんなやり取りがいかにも切ない。
録音はワトフォードタウンホールで非常に安定的な澄んだ音。
第1楽章のヴァイオリンは過度な表現はなく品よくしかしロマンティックに歌う。
音はか細すぎずしっかり。オケも素晴らしい。彫が深く毅然とした雰囲気が若武者のよう。
両者にもひたひたと隠し持った滾る魂を感じる。
第2楽章はリンのヴァイオリンの艶やかかな中音域に魅せられる。
このヴァイオリンは滋味に富んだ音色だ。激しようとするオケだが独奏が癒す。
これは素晴らしい第2楽章だ。
終楽章は重心低く勇壮なオケを従えた独奏。
これまでの楽章を通じてなだめたりすかしたりしていたヴァイオリンがすでに
全体を支配し引っ張って行っていることがわかる。どっしり終わる。
この台湾生まれのヴァイオリニストは派手な活動はしていないが凄い演奏を残していたのだ。

16:41  8:09  7:33  計 32:23
演奏  S   録音 92点

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これは、文句のつけようのない名演奏かと思います。マジでマジで。