クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第1番 渡邉(82)

2010.04.13 (Tue)
渡邊シベ1HPO
渡邉暁雄/ヘルシンキPO(82、TDK)は福岡での演奏(1月28日)のもで①1番②4番③7番
+アンコールの「悲しきワルツ」の冒頭を飾る演目。それにしてもシベリウス各期の交響曲3曲
というプログラムは凄い。数々の日本の都市を回ってきたこの初来日の公演の終盤。
コンマスが「みんな!きょうの練習はとても大事。疲れているけどしっかりやろうね」と
声をかけて4時間以上の練習をしたと言う。そのためかこの3曲の記録は珠玉のものとなった。
録音は福岡サンパレスのライブの上質なFM的な音だが
この曲の要求する厚みがやや不足するかも。
第1楽章の最初を聴くと、少しエンジンがかかっていないのかなとも思うが、
そもそもこの演奏は激したものでないことがすぐわかる。
ゆったりしたテンポで伸びやかに歌う。ここまで美しい演奏も少ない。
ハープの音に導かれる終結を聞くと確かにこの曲はロシアでなくフィンランドなんだと。
第2楽章は慎ましく歌う。震えながらも粘着せずに。
こうした繊細な味がこのコンビの良いところ。
第3楽章もお祭りにならない。
終楽章は間をしっかりとった雄大な表現。秘めたるエネルギーが終結に向かって隆起する。
派手な演奏でないだけに最後のティンパニの強打は心に刺さる。
なお、このCDには温厚で紳士的な語り口の指揮者のリハーサルとインタヴューが
併録されている。演奏のイメージとまさに重なり合う。

11:37  9:17  5:13  13:14   計 39:21
演奏  A+   録音 86点

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