クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第4番 渡邉(82)

2010.04.11 (Sun)
渡邉シベHO47
渡邉暁雄/ヘルシンキPO(82、TDK)は1月28日のもで①1番②4番③7番が演奏された。
初来日のヘルシンキフィルの17回のシベリウスチクルスで4番はこの1回だけ。
演奏はその自然さにおいて超絶的な境地。よってその美しさが一番心に寄り添う演奏。
録音は福岡サンパレスのライブのFM音源だが音響の美しいホールで聴くのに今でも十分通用。
このホールで日本で唯一演奏されたこのコンビの4番が聴けた人は生涯の宝を得たと思う
(私が行った今は無き新宿厚生年金の3,6番)。
第1楽章の冒頭からスッと入ってくる物々しくもか弱くもない。
そこに拡がるのは心象風景でなく絶対音楽。あえて言えば水墨画の淡い世界。
金管の音に瑕疵があるのが残念だが、オケ全体がシベリウスの音を自然に発している。
第2楽章も全く作為を感じさせない。北欧の森の小屋で外の厳風を密やかに聞く風情。
第3楽章も押し殺した抑制でなく凛とした慎ましさ。
終楽章もさらりとした儚さが走る。ここには大げさな哀しみも悦楽もない。
ただ音がありそれがすべて。これほど「普遍」の強さを感じさせる演奏も少ない。
なお、このころの日本の聴衆の拍手の出だしが早かったのが残念。
CD化にあたっては余韻を味わうために拍手をカットしてもよかった。

9:33  4:48  9:32  9:23   計 33:16
演奏  S   録音 87点

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