クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第6番 ヴァンスカ(97)

2010.04.07 (Wed)
ヴァンスカシベ67
ヴァンスカ/ラハティ交響楽団(97、BIS)はこのコンビの全集の中で最高のもの
ではないか。繊細な可憐さを要求する曲とヴァンスカの持ち味が最高にマッチしている。
ロマンの香りが立ち上りながらも速いテンポでさらりと仕上げるので
束の間の幻影を見ているようだ。
オーケストラはマイナーであるが技術的な問題は全くない。
録音はラハティの十字架教会でとても綺麗でこの面でも最高の出来。
美しい録音会場の響きが素朴な音色を艶やかに変身している部分はあるかもしれない。
第1楽章が始まった瞬間からこの演奏は最高と感じさせる。透明で夢幻的な響き。
そして儚さ。この曲に求めているものがそのまま音としてさらさら流れ出す。
終結部のティンパニの音が決然としているがこの音がまたよい。
第2楽章も羽毛で撫でられるよう。
第3楽章はリズムが冴えている。テンポが速い。ティンパニが粒だつ。
終楽章もそっけないくらいのテンポがかえっていじらしい。保有盤最速レヴェル。
過去の淡い記憶が走馬灯のように駆け抜ける。
捕まえられそうで手からするりと抜けて行ったものへの思い。
最後の慰め。
このCDはこの後第7番へ続くが、いったん止めて余韻を味わいたくなる。

8:28  6:29  3:23  8:19   計 26:39
演奏  A+   録音 95点

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