クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス ヴァイオリン協奏曲 ナージャ(93)

2010.04.04 (Sun)
ナージャシベvn
ナージャ・サレルノ=ソネンバーグ、M・T・トーマス、ロンドン交響楽団(93、EMI)は
この曲を聴き慣らした人にも新鮮な驚きを与える。好き嫌いはあるでしょうが。
録音はアビーロードスタジオで金管などやや響きが不自然だがこの曲では飽和感なく良好。
第1楽章冒頭のヴァイオリンを聴いただけでこの人の表現意欲が溢れ出るのがわかる。
17分半という長い演奏時間はただ長いだけでない。切々とした情感や身悶えするような
心細さ、戸惑いなどが次々に吐露される。そうした意味で飽きることはない。
サポートのオケも方向性を共にし、さっぱりが身上のトーマスもここではしっかり歌う。
これだけ意欲満々の演奏を聴かされると引いてしまうことのある私だが、
実は好感を持って聴いた。
それはこのヴァイオリンの音色が澄んでいることと、
表現が小手先のものでないと感じられるからだ。
第2楽章も相当個性的な演奏に聞こえる。深く思索していくような。
ヴァイオリンの奏法は良く知らないが重音など独自。
終楽章はトーマスのリズム感が抜群。
その上をナージャのヴァイオリンが自由自在に駆け巡る。
どのフレーズひとつとして流しているものはなく千変万化の表情を見せる。
彼女は猫族なのだろう。
なお、併録のショーソンの「詩曲」は甘く切なく絶美。

17:23  9:03  7:30  33:56
演奏  独A+   録音 90点

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