クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第1番 バーンスタイン(90)

2010.04.03 (Sat)
バーンスタインシベ1dg
バーンスタイン/ウィーンPO(90、DG)の宣伝文句は「シベリウスを好まないといわれてきた
ウィーンの聴衆を、興奮と熱狂の渦に巻き込んだ記念すべきライヴ録音」。
逆に言えば心慎ましい北欧音楽ファンにとってみればかなり異形の演奏。
この曲の発散志向を更に肥大化させたよう。シベリウスにマーラーの表現主義を持ち込んだ。
それがいいとか悪いとかはともかく強烈な説得力を持つことは否定できない。
録音はムジークフェライン大ホールでのライヴ収録と書いてあるが聴衆ノイズは殆どない。
響きは多くなくやわらかいマス音響。聴衆がいるのか吸音されたような面もあり
スカッとした音の伸びの点でもうひとつ。
第1楽章は粘着性の強い弦に楔を打ち込む木質の打音を持つティンパニの対比が印象的。
旧盤のニューヨークフィルのような荒れた感触はすっかりなくなりテヌート気味に
大きな抑揚で波打つように歌う。いざというときのエネルギーの放出はエロティックなほど。
第2楽章は11分をかけて微に入り細を穿つ丹念で情感の激しい演奏。
第3楽章も中間部をこれほど歌った演奏はないのでは?
終楽章へはアタッカで入る。ここまで聴いて来るとある程度予想のつく劇画的展開。
ティンパニ・シンバルに加え指揮者の足踏み音という打楽器群が活躍。
とはいえ、ここはウィーンフィル。ニューヨークとの旧盤のコンクリートや鉄骨が
ぶつかりあうのでなく森に台風&稲妻だ。圧倒される音響。
もう一度聴きますかと言われたら、リポビタンDをまず飲ましてくださいと言うしかない。

11:56  11:05  5:31  12:47   計 41:19
演奏  巨   録音 90点

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