クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第7番 オーマンディ(75)

2010.03.20 (Sat)
オーマンディシベ47
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(75、RCA)は60年盤に次ぐ2回目の録音。
いわゆるゴージャスな演奏を期待すると裏切られる。
いざというときの音は厚いが演奏自体はまじめで終結に向かいひたひたと進む。
録音はスコッティシュライトカテドラルで当時として平均的な水準。
音場はこの曲の場合もう少し響きがあってもよいかと思うが後述の演奏方針からすれば適切。
冒頭より思いのほか抑制された歌が続く。
オーマンディの過去の演奏の中には派手で豪快なものもあるがこの演奏のスタイルは違う。
遅めのテンポで音符の一つ一つを明快にする。ムードに流されることはない。
そのためこの曲の幻想性は薄まり構造が明らかになる。
一つ一つのフレーズを明確に刻印するための指揮者が手を入れている場面もある
(14分過ぎ弦のパート2箇所)。
流麗とはいえない流れもあり弦のパートはやや戸惑うこともあるが
全体にはやはりこのオケの基礎能力を知る。
それは19分からのコーダでも明らか。少ない残響で各パートが曖昧になったり
埋もれることがなく重層的に鳴り響く。ティンパニのロールの追加などオーマンディ
らしいが抑制から解放へ向かう音楽と捉えた指揮者の狙いは表現されている。

23:45
演奏 A   録音 87点

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