クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第5番 ベルグルンド(96)

2010.03.13 (Sat)
ベルグルンドシベ全95
ベルグルンド/ヨーロッパ室内管弦楽団(96,Finlandia)はこの曲に新たな聴き方を迫る。
録音はオランダのNijmegenタウンホール。比較的こじんまりした清冽な音。
第1楽章は音場の小ささもありこの曲の幻想的な風景より純音楽的にこの曲の骨格を
浮き彫りにする。普段は埋もれるような音がフワッと浮き上がりハッとする(ex9:51)。
この曲を聴きなれた耳にも新鮮。全体的に骨に多少の筋肉がついたような演奏で
ふくよかさは皆無。よってこの曲の祝典的性格はかなり薄い。
第2楽章も室内楽を聴くようなインティメートな雰囲気。
第3楽章においてもスケール感はない。各声部が手に取るように分かり職人が音を彫築。
ああ、なるほどという発見はあるが高揚する感動に結び付かない。演奏行為は難しい。
指揮者は突き詰めて自分の芸術を掘り下げるが聴き手はそうした思いとは別のところ、
出てきた音だけで受け取り反応する。
とはいえ終結の秘めた情熱の抑えきれない発露は素晴らしい。

12:36  8:42  9:10   計 30:28
演奏  新A   録音 91点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック