クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第4番 ケーゲル(69)

2010.03.11 (Thu)
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ケーゲル/ライプチッヒ放送交響楽団(69、ETERNA)は異様な気配。
衝撃的な演奏で普段聴くにはヘビー。凄い演奏とは思うがこの曲に幽玄の世界を
嗜好する私にとってはやや劇画的。シベリウスが死の影におびえてできたこの作品という
その一面をあまりにも強調しすぎていないか。絶望に駆られて絶叫するのでなく
震えながら押し殺し耐える演奏の方に惹かれるのは日本人的感性か?
録音はベルリンイエスキリスト教会であろうか?残響成分がたっぷりあり
音にドイツらしい量感がある。最強音はやや厳しいが東独としては当時の優秀録音。
第1楽章の冒頭から驚く。チェロのモノローグは力強くその後は低い重心でえぐりの
効いた分厚い音が鳴る。金管の和声進行も重厚。北欧の音とはまるで違う独自の世界。
右のコントラバスはどすの効いた声を発し、
左右の弦のディヴィジが四方八方に飛び散り闇の中に消えていく。この効果は凄い。
弦は強くテンポは遅い重苦しい世界。少し光明が見えたと思ってもすぐに断ち切られる。
どこにも救いがない。
第2楽章のフルートが外から聴こえてくるような不思議な距離感。アクセントはしっかり。
これはドイツ・ケーゲルの特徴。
第3楽章も同様に残響のなかフルートが青白い音色で叫ぶ。
結部のトロンボーンはワーグナー張りに重厚。
第4楽章は少し明るく始まる。チューブラベルはくすんだ音色。
重奏で音の濁りが気になる。明快な音楽づくりで虚空に消えていくような雰囲気は薄い。
この演奏、とにかく第1楽章のインパクトが強い。

10:22  4:41  10:53  9:09   計 35:05
演奏  闇   録音 88点

コメント

「闇」評をみて購入しました。確かに「怖さ」がある演奏ですね。最初の弦楽から幽霊にさらわれたような、ヒンヤリ感がありますね。
北の火薬庫さま、おそれいります。
東独時代、国営レーベルは結局ケーゲルでは
シベリウスの全集を作らず
ザンデルリンクにそれを委ねましたね。
この演奏を聴いて、ケーゲルで全集を聴きたかった
ような、そうでないような・・・。
現代音楽
美学者の宮下誠氏が、この曲はシベリウスの中で最も現代音楽に近いが、ケーゲル盤はただ一つ現代音楽として演奏している、と評していました。確かにシェーンベルクの作品ににた気配も漂いますよね。
gkrsnamaさまのおっしゃるようにこの曲は
現代音楽の雰囲気を持っていますね。
私も最初はメロディが続かないで音の断片が
連なるようなこの音楽に親しめませんでした。
しかし、今は人間らしい息遣いが聞こえ
終楽章などワクワクして大好きになりました。

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