クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第1番 オーマンディ(62)

2010.02.18 (Thu)
オーマンディシベ1sony
オーマンディ/フィラデルフィア管弦楽団(62、SONY)は彼の録音の中でも屈指の名演。
有無を言わせぬ巨大な感興、揺さぶられる。シベリウスの様式からすると完全に
指揮者寄りの感じだが、シベリウスがこうしたオーマンディの演奏様式を認めていた
ということは面白い。若いころ遊び呆けていた疾風怒濤の時代を思い出すと
こうした劇的な演奏に愛着を持つのかもしれない。ともかくオーマンディの
ロマンティックな芸術の一面を知るにはもってこい。
77年盤はさすがに華麗にすぎるので私としては彼のこの曲の録音の中でもトップ。
録音は当時の録音の本拠地で良好な録音で伸びやかさはRCAよりこちらが上。
第1楽章冒頭のクラリネットソロがいきなり素晴らしい。その後の弦の第1主題の提示は
オヤッ思うほどロマンティック。オーマンディの旧録音とこの楽章は2分近い速さの差が
あるがそれはこうした歌の差。旧盤になかった2分53秒のシンバル追加は77年盤と
同じだがこちらの方が控えめ。ソロと全奏それぞれ表情がくっきりついており、
速度はインテンポでなく場面により遠慮なく伸縮する。
確かに北欧勢の音楽とはかなり異なるが説得力は相当なもの。
第2楽章はテンポが77年盤ほど遅くないがこのオケをしっかり鳴らしメリハリはある。
適宜金管の補強をしているため華麗な力強さ。
終楽章の冒頭、第1楽章冒頭のクラリネットと同じフレーズが弦により提示されるが、
これがまた抑制され繊細にテヌートで切々と歌われるのを聴くとオーマンディかと思う。
第2主題のアンダンテアッサイ(3:34から)のハープをかき鳴らしながらの
弦のゆったりした歌はめちゃめちゃロマンティック。チャイコフスキー超え。
終結のいたるまで粘着性をおび徹頭徹尾劇的。ここまでやってくれれば文句はない。

11:19  9:23  5:21  13:37   計 39:40
演奏  A → A+   録音 87点

コメント

いや~、北の火薬庫はうれしいです。自分の書きたいことを適切に書いて下さる「安曇野」さんに感謝です。私にとっては、オーマンディが「アメリカンコーヒー」ではないことを教えてくれた録音で、非常に懐かしく思います。オーマンディなんてと思っている人は、結構多いと思いますが、この録音はすばらしいです。「安曇野」さんにだまされたと想って聞いていただきたい名盤と思います。
北の火薬庫さんもそう思いますか。
(演奏の評価はAとなっていますがA+でした)
最近はオーマンディを見直すことしきりです。

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