クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シベリウス 交響曲第4番 リーパー(90)

2010.02.13 (Sat)
550199.gif
リーパー/スロヴァキアPO(90、NAXOS)の特色は終楽章の「鐘」。
そのほかは楽譜をそのまま音にしましたというそっけなさ。
しかし、広大な音響の中に虚無感が漂うこの盤は案外好き。
真剣に音楽に向き合うのでなく部屋を真っ暗にしてこの演奏を聴いていると
宇宙空間にトリップしたような気分になれる。BGM的な聴き方かもしれない。
録音は本拠地のホールで風呂場音響。常に音がワンワンしており好みを分けるだろう。
この曲に厳しさを求めるか幻想性を求めるか。
前者ならこの焦点の定まらなさは許せないかも。
第1楽章冒頭のチェロ独奏は大きな空間の中野太い感じで浮遊する。
残響が多いため音響の渦。
靄で真っ白な山中にいるような視界のなさ。人の気配はしない。
第2・3楽章も同様。
終楽章この何も仕掛けをしていないような指揮者の意思が出ているのがこの楽章。
抑制したなかの疾走。
そして殆どの指揮者が「グロッケン」で鉄琴を使うがリーパーは終始鐘を使う。
個人的には鉄琴の響きのほうがこの曲にはあっているように思うが
この広大な空間にはこの鐘がうまくマッチしている。
しかもブロムシュテットやアンセルメのように鐘が目立たずこれ見よがしに
強打しないのもいい。方向感なく遠方から響く。
最後の終わり方もなんとも落ち着かない不安定なエンディング。
何も解決しないで闇の空間に去ってしまう。
この盤を好む人など聞いたことはないが模糊とした雰囲気のあるこの盤は好き。

9:41  4:49  11:01  9:29   計 35:00
演奏  A   録音 90点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック