クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューマン 交響曲第3番 ジュリーニ(58)

2010.01.18 (Mon)
giulinライン
ジュリーニ/フィルハーモニア管弦楽団(58、EMI)は覇気みなぎる名演。
個人的にはロスフィルとの再録音よりこちらのストレートなたくましい演奏がはるかに好き。
マーラー版を使用しているとのことだがシャイーのような痩せた音でなく図太い。
録音はアビーロードスタジオで残響は少なくややくすんだどっしりした音。
強音でつぶれる箇所があるがこの盤(*)のリマスタリングは良い。
(* GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURY)
第1楽章は冒頭より突破力のあるティンパニが素晴らしく、重厚で男性的な音が続く。
マーラーが変更した61小節からのホルンの扱いが非常に効果的でポリフォニックな響きで雄渾。
その後も決然とした前を向く推進力とアクセント。随所に打ち込まれるティンパニの強打。
展開部の終り(367小節)、マーラーの指示による4小節のホルンのゲシュトプフは
聞こえないのでジュリーニは完全にマーラー版というわけではないのかもしれない。
とにかく終結にかけてジュリーニの足踏みの音まで聞こえる熱演だ。
第2楽章はドイツ的ともいえるかちっとした作り。アンサンブルはややラフで力感に重点。
第3楽章第4楽章ともに再録音盤のような重苦しさはなくよりストレート。
終楽章のテヌート開始はこのころにすでに出来上がっている。これがマーラー版の指示なのか
知らないが、その後の木管と弦の掛け合いの明確化などはマーラー版。
また、マーラー版の終結に至る過程でのテンポのめまぐるしい交代は自然で効果的。
妙な粘着性がないこの一途な演奏は素晴らしい。

9:58  6:17  5:20  5:05  5:38   計 32:18
演奏  A+   録音 86点

コメント

 ジュリーニ/フィルハーモニア管弦楽団(58、EMI)ですが、これは、いいですよね。北の火薬庫もコンヴィチュニーの洗礼のあと、「あっラインってこれもいいよね」と思えた最初の演奏になります。カラヤンのDG盤も含め、「なんとも・・・・」と思っていた所にGREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURYの登場ではないですか!?それも1958年の録音?!いったいコンヴィチュニーから聞いていたものはなんなの?!。コンヴィチュニーの方が後なんです。この事実には、北の火薬庫もびっくりの事実です。
北の火薬庫さんご指摘の通り
レーベル横断型企画の「 GREAT CONDUCTORS OF THE 20TH CENTURY」は時々驚くような演奏が入ってますね。

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