クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューマン 交響曲第3番 ヴァント(91)

2010.01.20 (Wed)
ヴァントシューマン34
ヴァント/北ドイツ放送交響楽団(91、RCA)はよろめき悩むシューマンの姿はない。
ドイツ魂を見ろ、とばかりの強靭な演奏。
録音はハンブルグ・ムジークハレで輪郭が甘いのにカチッとした音。
ピークは余裕がなく飽和感あり。
第1楽章からヴァントだと思う。
彼のブラームスの旧盤を聞いているような凝縮された音と
攻撃的な推進力。竹を割ったようなスパッとした紋切り表現。
シューマンの甘さはなく厳しさが辺りを払う。
音は巨大で時に轟音のように響く。
フォルテは叩きつけるようなアクセントを伴う。
第2楽章ものどかなスケルツオでなく速めのテンポでそそくさ。
しかし殺気立った親父が容赦なく暴れているような
問答無用の表現はあまりに厳しすぎないか。
第3楽章はさすがに少し落ち着くが優しさは少ない。
第4楽章はせっかくの敬虔な祈りが単調な強音になっている。
後半ややテンポを上げ悲壮感を漂わせる。
終楽章も軽さのない重戦車のような表現。
ホルンなどたてつくシマのない岩盤のようにそそり立つ。
聴き疲れするが最初から最後まで芯の通った
一貫した剛直な表現のゆるぎなさに説得力はある。
しかし、ラインを目前にウキウキしたシューマンの心情に沿っているかはかなり疑問。

8:54  5:32  5:12  5:44  5:43   計 31:05
演奏  厳   録音 87点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック