クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューマン 交響曲第3番 ムーティ(93)

2010.01.12 (Tue)
ムーティウィーンライン
ムーティ/ウィーンフィル(93,PHILIPS)は2度目の再録の全集。
ムーティはシューマンが好きらしく実演でも結構取り上げている。
旧録音に比べると余裕と流麗さが増している。それをどうとるか。
この演奏の水準は高いがより個性的で真の力強さを持つ旧盤の体臭は忘れがたい。
新旧の評価は個人によって異なるだろう。
録音はムジークフェライン大ホールで重量感ある響きを身に纏う。
奔流する音が中心でその分細部の音はマスクされることはある。
第1楽章は旧盤より1分早くなり自然な勢いが重視される。
旧盤に見られたティンパニや金管の強調はかげを潜めオケ全体の力強さで勝負。
第2楽章はウィーンフィルの特色を生かしたたっぷりした流れ。
終結はなかなかグラマラスに盛り上がる。
第3楽章も豊穣の時。
第4楽章は粘る弦に乗っかるホルンのハーモニーが美しい。
単に敬虔というだけでなく秘めたる意志の強さを感じさせる。
終楽章も旧盤のはち切れそうな緊迫感とは違う余裕の世界。
十分な力強さを持ち勇壮ではあるが決死ではない。若い頃自己主張をしていた指揮者が
巨匠と呼ばれるようになって安全運転に転じる例は多いがここでもそれを見る思い。
客観的水準は高く旧盤を知らなければ評価ランクはさらに上になったかもしれない。

8:50  7:10  5:53  6:16  6:16   計 34:25
演奏  A-   録音 90点

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