クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

サン=サーンス 交響曲第3番 スヴェトラーノフ(82)

2009.10.14 (Wed)
スヴェトラーノフオルガン2
スヴェトラーノフ/ソ連国立交響楽団(82、Melodia)は強烈な体臭を放つ演奏。
知識なく聴かされたらフランス音楽と答えることはないだろう、絶対に。
ラフマニノフを髣髴とさせる。
録音は残響の多いラウドネスのかかったような音響で若干不自然な位相もあり。
(当方保有はYEDANG盤なのでScribendum盤の方が音質は良いかも)
第1楽章から重量級の音楽。うす曇のロシアの大地を這うように進む。
第2楽章はこれまた重厚なオルガンがロシア正教のミサの雰囲気を盛り上げる。
第3楽章は例によって音の割れる太鼓を伴いコサックの踊り。
それぞれの音がバランスを考えずに主張をするので案外面白い。
第4楽章冒頭はやってくれますオルガンの神経を逆なでする強音。
それに続く低弦とブラスが更に異様なゴリゴリ音。続くフォルテッシモの嵐。
炸裂するパーカッション系。テンポは微動だにしない威風堂々。
しかしその中できらめくハープが美しい・・・・。
ハープ??????????
この曲にハープが使われていたのか?
スコアを見る限り載っていない。作曲家でもあるマエストロの発案か?
しかしこれがこの楽章を通して一服の清涼剤でかなり絶大な効果。
確信に満ちた音楽の説得力は国境を越えて増してくる。ブラスの容赦ない重層咆哮。
巨大で異様に遅いテンポに絡むハープは海の中を悠々と飛翔するマンタのよう。
終結は重戦車の火炎放射が豪快に続くがその中で弦が微妙に美しい歌を歌い続ける。
オルガンを打ち消すオケの馬力がすさまじい。強引にねじ伏せられた。

21:04  17:33  計 38:37
演奏  重   録音 86点

コメント

ホラー系
Melodiya原盤のLPを入手しました。おっしゃる通りの何ともおどろおどろしい演奏です。低音が異様に強いせいか、スローテンポに感じます。軟らかく暗い弦の音が、何とも不気味です。スヴェトラーノフ得意の力づくの「爆演」というよりも、「ホラー系」の演奏です。フランス音楽ということを感じさせないところがスゴイと思いました。
また、オルガン協奏曲といってもいいくらいオルガンの音がオーケストラと対峙して聴こえてきました。
HimajimさんがいつもLPの話をされるので某ショップで
マッキントッシュやらタンノイやらの往年の名機を眺めつつ
LPについ手を出しそうになります(笑)


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