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クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

グリーグ 「ペール・ギュント」組曲から セル (66) 

2022.06.21 (Tue)
szell grieg peer gynt
セル/クリーヴランド管弦楽団(66、SONY)は抑制の美。

セル(Szell、1897~1970)は「ペールギュント」組曲から5曲を選んで録音した。
「アラビアの踊り」「ペールの帰郷」を省略したのは
カラヤン/VPO盤と同じだが「イングリッドの嘆き」もないのは残念。
LP時代の併録は「アルルの女」組曲から5曲選んだもので構成された。
これらの抜粋の仕方は収録時間の関係かも知れないが指揮者の美学。
szell_2022061908051535f.jpg
演奏は全般に寡黙ともいえる程抑制が効いている。
実に渋い。
クリーヴランド管は相当絞り込んでいるのではないかと思うほど
合奏が決まっている。
テンポは落ち着いたインテンポでタメや起伏を作らない。

「朝」も爽やかというよりモノトーンの静けさが印象的。
「アニトラの踊り」など室内合奏のよう。
後半のチェロのユニゾンをソロに変更しているのでなおさらだ。
終曲の「ソルヴェイグの歌」も決して感情の押し売りをしない。
しかしクリーヴランドの上品なヴィブラートが刺さる。

一聴すると相当地味で一般受けしないだろうが、
このような曲を大人の曲にしてしまうセルの凄さを感じる。

録音はセッション。本拠地セヴェランスホールでの収録と思われるが
響きはデット気味。スケール感がないのは演奏にも起因しているだろう。
弦を主体とした地味な収録。アンサンブルの精度が試される。

4:13  5:03  2:32  2:31  5:16  計 19:35
演奏   S    録音  87点

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