クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン ピアノ協奏曲第1番 アルゲリッチ(85)

2017.06.28 (Wed)
アルゲリッチ12
アルゲリッチ(p)/シノーポリ/フィルハーモニア管弦楽団(86、DG)は
猫の目コロコロ。
アルゲリッチ(1941~)はこの曲が好きだ。たぶんベートーヴェンの協奏曲の中で
一番弾いているのではないか?
2017年別府アルゲリッチ音楽祭でもリクエストして小澤の指揮のもと弾いている。
2017別府5月17日2

アルゲリッチはハイドンやショスタコーヴィッチのピアノ協奏曲も好んでいる。
ユーモラスで軽妙で愛らしい曲が好きなのだ。
そしてこの演奏も彼女が慈しんで弾いているのがわかる。

第1楽章オケは少し奥まって控えめに聴こえる。
これは敢えてこのような録音にしたのだろうか。丁寧に進む。
そしてピアノも勢いに任せるのではなく、ちょっとしたタッチにもニュアンスをこめ
そして笑ったりすねたりしながら。これぞ女心と秋の空。
カデンツァは短い方のを選んでいる。これは正解だと思う。
この調子で長いのをやったら違和感が出ると思う。

第2楽章は思いっきりロマンティック。オケもしっとり寄り添う。
それにしてもアルゲリッチの絶妙なタッチに聞き惚れる。
どんどん耽溺する。いやらしさぎりぎりの線で踏みとどまっていると思うが。

第3楽章は冒頭から突っ走るかと思ったがそうはならずここでも多彩な表現。
2:43からのティコティコのフレーズは思いっ切り強弱をつける。
ちょっとくどいとも思うがでも面白い面白い。
最後まで目(耳)が離せない悪戯悪女。

録音はロンドン、ウォルサムストウ・タウン・ホールでのセッション。
かなり響きがたっぷりでオケが奥だが鮮明さは確保。
ピアノは煌めくように綺麗に録れている。
EMI録音のような伸びのなさの心配はない。

14:05  12:03  8:59   計 35:07
演奏   猫A    録音  91点

コメント

快女は老いず!
私がベートーヴェンの「第1」を初めて聴いたのがこのアルゲリッチ盤でした。

2015年8月の広島交響楽団との共演がTV放送されました。
想像していた以上に老け込んだアルゲリッチを見て「大丈夫なのか?」
と思うと、ピアノが鳴り出した途端「花園」に誘い込まれたようでした。

アルゲリッチのこの曲では
小澤&バイエルン放送響との録画
アムステルダムでの録音(EMI)
ルガーノでの録音(DG)
があります。

ちなみに師グルダを超えられないとして「第4」は演奏しないそうです。
No title
確かにアルゲリッチの第4番は
なかったような気がします。
理由はグルダですか!

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