クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番 アシュケナージ(74)

2017.05.23 (Tue)
アシュケナージ全集
アシュケナージ(p)/プレヴィン/ロンドン交響楽団(74、DECCA)は品のある気迫。
よくアシュケナージ(1937~)は「中庸」といわれるが、際どい所で踏みとどまる天才。
外形的に目立つ作為は無いが、ピアノ表現の幅は非常に広大。
これが指揮活動になると、オケの介在で微妙な線が出なくなる。

このピアニスト若いころはもっと才気走っていたようだ。
1955年のショパン国際ピアノコンクールでハラシュヴィッツに次いで2位。
この2位に納得できなかった審査員のミケランジェリが降板したことで
かえって有名になった。1980年ポゴレリッチ事件に先立つ逸話。
一方、あの鬼才アファナシエフも国際コンクールの勝者。
彼は逆に昔は端正で真っ当な音楽づくりをしていたから勝てたらしい。

こうして考えてみると20世紀後半以降活躍しているピアニストは
良くも悪くもコンクール抜きでは語れない。
そうした事情は中村紘子著「チャイコフスキー・コンクール」に詳しい。

さて、この演奏、良い意味でソツがない。
平衡感に優れているが、打鍵は実にしっかり。深い音まで出している。
抒情と迫力を備える。
(↓1974年のアシュケナージ)
1974アシュケナージ
プレヴィンの伴奏もしっかり踏み込む。バランスは崩さない。
当時の両者の組み合わせはベスト。

録音はキングスウェイ・ホールでのセッション。
奥行き感と量感と適度な鮮度・分離。アナログ録音だが
現在でもしっかり通用。アシュケナージはDECCAでよかった。

12:08  2:36  6:22  11:26   計 32:32
演奏   A+   録音  92点

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