クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

プロコフィエフ ピアノ協奏曲第2番 ブラウニング(65)

2017.05.16 (Tue)
ブラウニング全集
ブラウニング(p)/ラインスドルフ/ボストン交響楽団(65、RCA)はリリシズム。

J・ブラウニング(1933~2003)はアメリカのピアニストでジュリアード音楽院卒。
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1955年にニューヨーク市レーヴェントリット国際コンクールに優勝し活躍した。
彼はバッハやスカルラッティを優雅で洗練されたスタイルで演奏したが、
技巧派でも鳴らしプロコフィエフのピアノ協奏曲全集を世界で初めて完成させた。

この人は見た目も端正で1960年代は引っ張りダコのピアニストだったようだが、
その反動で一時第一線から消えた。
ここら辺は同世代のヴァン・クライバーン(1934~2013)と似ている。

近時本屋に山積みの『蜜蜂と遠雷』では
蜜蜂と遠雷
ジュリアード音楽院のマサル・C・レヴィ・アナトールという米国ピアニストが
主役の一人だがこのブラウニングとイメージが重なってしまう。
(小説の中ではマサルはこの曲ではなく第3番を本選で弾いている)
読みながらコンクール勝者にありがちな消費されて才能を枯渇してしまう
末路にならなければ・・・、と思った。
ピアノコンクールは、それまでもそこからも残酷な面がある。

演奏は今の視点で振り返るとノーブル。
不穏なモダニズムを強調するのでなくこの曲の抒情的な面を掬い取る。
これはラインスドルフとボストン響にも言えることで刺激的な音は無い。
この曲にこういう側面があったのかと聴き入る。

録音はボストン・シンフォニーホールでのセッション。
この優秀なホールでの音響はよい。非常にバランス良いウォームトーン。
ただ最強音ではテープが飽和しひずむのが残念。
昔のRCA録音は録音レヴェルを高くセッティングして生々しい音を
記録しているものが多いがテープ限界を超えてしまうことが時々起る。

10:50  2:36  6:51  11:13   計 31:30
演奏   A   録音  85点

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