クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第7番 ケンペ(71)

2017.04.14 (Fri)
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ケンペ/ミュンヘンフィル(71、EMI)はひょっとして「爆演」?
ケンペにあるまじき驚くべき展開。終楽章の破天荒さは信じられない。

このコンビの少し枯れた響きが好き。特にブラームスは良かった。
豊穣でもブリリアントでもない。しかし噛めば噛むほど味が出るという類。
これは前半3楽章は当てはまる。ところが・・・。

第1楽章第一音から聞いたことのないような息の長い音。
じっくりしたテンポで強直に歌う。序奏からヴィヴァーチェに至るまで6分弱。
全く独特の運び。
主部に入ってからも堂々と逞しく慌てず騒がず。なんという威容!
終結は戦いに疲れて一呼吸置いた後再度立ち向かうべく起立する。

第2楽章も悲劇性を帯びながらも実に立派。落ち着いた佇まい。

第3楽章は一般的テンポで憂いを含む。

終楽章はいきなり異様な雰囲気に気づく。
まずテンポがトスカニーニやカラヤンばりに速い。
そして目が血走っているではないか。なにかあったのか?
決して豊かとは言えない力づくの音が畳み掛ける。
弦の圧が強く美音をかなぐり捨ててる。
特に狂気凶暴なのはラスト2分。トランペットやホルンはむちゃくちゃ強奏。
弦は全く余裕がないなかアッチェレランド。紋切り型に叩きつけて終了。
この終楽章は1000ccの車が3000ccの車を追い抜く瞬間だ。
kempe.jpg

録音はミュンヘン・ビュルガーブロイケラーというビアホールでのセッション。
もともとは独エレクトローラによる録音。
コンサートホールでないので音は痩せた感じ。
響きも十分ではなく、素朴な音に仕上がる。
ただ、通常音では楽器の分離は良い。フィナーレでは煙が充満。

13:55  8:58  7:45  6:40   計  37:18
演奏   驚A+   録音  87点

コメント

すばらしいです
少し前に聴きましたが圧倒されました。
とにかく終楽章コーダが凄まじい!
ケンペのベートーヴェン交響曲全集
あまり話題になりませんが
他聴いた曲では「エロイカ」も名演でした。
No title
影の王子様
ケンペの「英雄」はいくつか種類がありますが、
彼が好きだったのでしょうね。
思い入れのある演奏だと思います。
7番とはまた雰囲気が違いますが。

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