クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第7番 カラヤン(59)

2017.04.01 (Sat)
karajan19597.jpg
カラヤン/ウィーンフィル(59、DECCA)はやはりウィーン。
カラヤン(1908~89)とウィーンとの関係は戦前はごく僅か。
戦中は無し。
戦後1946年にウィーンフィルを僅かに振るが進駐軍やフルトヴェングラーの
横やりもあり継続的ではなかった。
ウィーン交響楽団とは1950年代首席的地位だったが、
本命のウィーン国立歌劇場芸術監督の地位を得たのは1957年、カラヤン48歳。
私的には3度目の結婚を1958年25歳年下のエリエッテとする。
公私ともに絶頂期迎える。

レコーディング面では
1955年ベルリンフィルの首席指揮者となったカラヤンはDGと接近、
ウィーンを手中にしたあとはDECCAと関係を構築する。
一方、技術力に劣るEMI、そしてレッグ=フィルハーモニアとは疎遠になった。

かくして1959年DGと「英雄の生涯」、DECCAとは本盤「第7」で録音が開始された。
karajanvpo.jpg
但し、ウィーンとの関係は64年に崩壊しDECCA録音は65年で終了する。
この間LP14枚が製作された。
敏腕プロデューサーのジョン・カルショーとのものだ。
(個人的には一連の中ではドヴォルザークの第8番が一番鮮烈な印象)

そしてこのベートーヴェンはひょっとしてカラヤンがVPOと残した
唯一のステレオのベートーヴェンではなかろうか。
全体の印象は51年のPOとも3年後の62年のBPOとのものとも違う。
尊敬していたトスカニーニともフルトヴェングラーとも違う。
カラヤン+ウィーンの真っ当な音楽。

響きがBPOのようにソリッドでは無くふくよかで、
全奏も「ダン!」ではなく「ドゥワーン!」。
最初の二つの楽章では歌わせるところでは
テンポをしっかり落とす。
ある意味カラヤンの「第7」の中では一番ロマンティック。
しかし最後のフィナーレではカラヤン流のスピード感。

録音はウィーンのソフィエンザールでのセッション。
しっかり当時の木質の素朴な音が収録されている。
恰幅の良いマス的で強調の無い自然な音。
DG録音より量感あり。
但し、経年により少し丸い音になった気がする。

11:44  8:39  7:42  6:43   計 34:48
演奏   A   録音  86点

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