クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第7番 クリュイタンス(57)

2017.03.30 (Thu)
クリュイタンス7
クリュイタンス/ベルリンフィル(57、EMI)は痺れた!
クリュイタンスの全集はずいぶん昔に購入していた。
しかし、この人は偶数番号指揮者と勝手に思い込んでいた。
ノーブルで温和な外見のベルギー人指揮者という先入観。
クリュイタンス像
この演奏のフランス版LPには交響曲第7番『ダンス』
(↓)なんて勝手に副題がついていた!
クリュイタンスダンス交響曲

ところがどっこいそんな軽い演奏ではない。
これは虚仮脅しではない真正迫力。
むろん立役者は鋼のベルリンフィル。
カラヤン前にすでにこんなに強面だったのだ。

冒頭楽章どっしりした始まり。
木管のハーモニーに酔っていると、弦が図太く押し寄せる。
ピアニッシモでも凄味があるので恐ろしい。
テンポはゆっくり目なのだが緊張感が辺りを払う。

第2楽章は速くも遅くもないがとにかく低重心。
クリュイタンス/パリ音楽院では絶対出ない音。
アゴーギクでドラマ性を打ち立てるという小細工は不要。
ひたひたと押し寄せる。

第3楽章も軽くはない。地団駄踏むような演奏。

終楽章は驚いた。リピートなしで7分間。
少し速めなのだが重量感が只者でない。
いちいちアクセントがダメを押す。ティンパニの強打が効く。
弦の掛け合いでは低弦が右からゴオ~~。
殆どインテンポでバリバリ。このひたひたと迫る洪水音は最近聴かれない。
最後は微妙なアッチェレがかかり汗が出る。

ブラインドで聴いたら絶対クリュイタンスと当てられなかった。
虚心に聴くことが必要だと思い知らされた一枚。

録音はグリューネバルト教会でのセッション。
コンサートホールやスタジオとは違う響きを纏う。
CD化しヒスはあるがかなり鮮明で広がりのあるステレオ最初期の優秀録音。
低域のどっしり感や出過ぎない金管。迫力ある音。

13:29  9:24  8:20  7:01   計 38:14
演奏   A+    録音  86点

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