クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第7番 フルトヴェングラー(43)

2017.03.27 (Mon)
フルトヴェングラー57BPO
フルトヴェングラー/ベルリンフィル(43、DG)は戦時下の熱狂。
終楽章の終結は狂気すら感じる。

第二次世界大戦は、言うまでもなく1939~45年まで
日独伊三国同盟を中心とする枢軸国陣営と、イギリス、ソビエト連邦、アメリカ、
中華民国などの連合国陣営との間での全世界的戦争。

この演奏はその最中1943年10月30・31日11月3日のベルリンでの記録。
ドイツは同年にはスターリングラード戦で敗れ劣勢濃厚な時期。
とても演奏会などやってられなかったのではないかと思うが
バイロイト音楽祭も含めベルリンフィル、ウィーンフィルなど盛んに演奏会を続けた。
勿論これはヒトラーによる国威発揚政策として推進されたのだが、
空爆を受けながらこのような水準の演奏を続けていたのは驚く。
旧フィルハーモニー
芸術家が国家政策と無縁でおれなかった時代の記録として聴くと
終楽章の怒りにも似た疾走は悲壮だ。

第1~3楽章までの劇的なアゴーギクなどフルヴェン節満開。
第2楽章は演歌を聴くような大袈裟感があるがこの時代の聴衆は
浮世を忘れるためこうした演奏を求め指揮者の資質がそれに合致した。

録音はベルリンの旧フィルハーモニーでのライブから編集。
シューボックス型で現在のフィルハーモニーと全く場所も形状も異なる。
音響はよかったようだが、この演奏の3カ月後連合国軍の空襲で崩壊してしまう。
csm_mobil-zerstoerte-philharmonie.jpg
この会場の録音としても最期の悲鳴のような記録。

当時のライブとしては鮮明な音。低域の厚みなどは少ないが。
結構響きが多いのはもともとなのかリマスターで付加されたのかは分からない。
トッティでティンパニがフォルテッシモでロールすると会場に渦が巻く。
これが爆音のように聴こえるのは気のせいか。

12:34  9:41  8:17  6:33   計 37:05
演奏   戦   録音  72点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック