クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第8番 ワルター(58)

2017.02.28 (Tue)
ワルター78
ワルター/コロンビア交響楽団(58、SONY)は懐かしい長閑さ。
昔から馴染んでいたのはこの音楽。古式ゆかしい第8番という印象だった。

ただ、今回ヘッドフォンで真剣に聴いてみると
意外にも積極的な表情が見え隠れしていることに気づいた。
LP時代に聴いていた時よりCDは鮮明に聞き取れる。
ハイスピードの演奏に慣れてきたところにこのように
遅いテンポでいろいろなニュアンスを含んだ演奏に再会すると新鮮。
Walter-Bruno-3.jpg

第1楽章は思っていた以上に逞しい。
コロンビア交響楽団の編成はこの曲では小さいのでパート音くっきり。
この中で微妙な揺れ伸縮がある。左右に分かれた弦の弾力がいい。

第2楽章はシャキッとしてます。

第3楽章はチェリビダッケを除けばもっとも遅いテンポ。
あっけらかんとしたラッパやおどけたファゴットなど実にユーモラス。
中間部のテンポの崩しなどノスタルジック。

終楽章はクナ(ミュンヘン)に次ぐ遅さ。
メトロノーム忠実系の演奏から見ると驚くべきユルフン。
しかしこの中にも微妙な揺れを持ち込む。
結構不思議な演奏だった。

録音はハリウッド、アメリカン・リージョン・ホールでのセッション。
ヒスはあるが驚くほど生々しい音。
右から聴こえる低弦のざくっとこすれる音が、
およそ半世紀以上前の音とは思えない。
このホールは音響がよく空間がしっかり。

7:37  4:21  5:48  8:37   計 26:23
演奏   A+   録音  87点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック