クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ブラームス ピアノ四重奏曲第1番(シェーンベルク編) 準・メルクル(2007)

2017.02.04 (Sat)
準メルクルMDR
準・メルクル/MDR交響楽団(2007、MDR)はたっぷりロマン。
シェーンベルクというより薫り豊かなブラームスの「第5交響曲」といっていい。

準・メルクル(1959~)はドイツ人の父と日本人の母との間にミュンヘンで生まれ、
チェリビダッケに師事した。日本のオケにも度々客演しており今やおなじみだ。
mahler-leipzig-3_2017020323155632d.jpg
得意のこの曲のNHK交響楽団との旧盤(98年)とは響きか相当違うが
演奏の本質は同じ。旧盤はライブで直裁だがこちらは落ち着いた包容力。
ただ、しっかり表情をつけて歌う姿勢は共通。

なお、MDRとは中部ドイツ放送協会のことでこのオケは以前
ライプチッヒ放送交響楽団と称していた。
ドイツの放送局は東西ドイツに統合に伴う局の再編で
何が何だか分からなくなったが、
このオケはアベントロートやレーグナーやケーゲルと多数の録音を残す名門。
メルクルはルイージの後、2007~12年このオケの首席指揮者だった。

第1楽章は冒頭からワンフレーズワンフレーズ丹念。時に儚さも散りばめる。
これはやはりブラームスだ。

第2楽章も美しい。気持ちが昂ぶる表情が巧い。

第3楽章はシンフォニックな表現。オーケストレーションの奇抜さは目立たせない。

終楽章は旧盤のようなテンポの伸縮した激しい表現ではなくどっしり。
N響とのあのライブの凄さが懐かしくなるが立派な仕上げ。

録音はMDRアウグストゥス・スクエア・スタジオでのセッション。
www-Schoenberg-Jun-Maerkl-01_2017020323194856f.jpg
量感たっぷりの音で個々の楽器の溶け合いを優先したまろやかな音。
よって、NHKホールでの旧盤とは音の印象がまるで違う。
あちらが現実ならこちらは夢見る音。伸びもよく大変美しいが、
シェーンベルクが目論んだ全ての楽器が聞こえるような響きとは少し違う。

15:08  8:00  11:56  10:38   計 45:42
演奏   A   録音  91点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック