クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューベルト ピアノ・ソナタ第21番D.960 バレンボイム(2014)

2016.12.03 (Sat)
バレンボイム
バレンボイム(2014、DG)は流石というしかない。
前後半の音楽の分断がなく、自然で温もりのある音楽が溢れている。
私は死の間際に作られたこの曲を深刻に奏するよりも流れる演奏が好き。
以前は暗い演奏が沁みたのだが・・・。

この演奏はツァハリアスの爽やかさとは全く違う。ケンプほどの達観もない。
でも作為のない歌がいい。素敵なピアノ曲を聴いていると感じる。
録音もよくピアノの音がキラキラ綺麗。
流れる中でこれほど音色が多彩な演奏はないのではないかと思う。

第1楽章など健康的に過ぎるという感想も出ると思う。
ただ、明るさの中ふと訪れる心の揺らぎを感じさせるのもこの演奏の特色だ。

第2楽章も平易に綺麗。漆黒の闇を感じない。

第3楽章になると途端に雰囲気が変わる演奏も多いが
バレンボイムはそれを感じさせない。少し遅いテンポでデリケートな表情。

終楽章も歌を歌いながら力まずに進行する。
最後まで充実している曲であると感じさせる。

録音はベルリンのテルデック・スタジオ。
teldex.jpg
スタジオ特有の癖は感じさせず伸びのある音。近すぎず響きも美しい。

20:07  10:09  4:24  8:37   計 43:17
演奏   S   録音  96点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック