クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ファリャ 三角帽子 ブーレーズ(74)

2016.11.20 (Sun)
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ブーレーズ/ニューヨークフィル(74、SONY)はシンフォニックで濃厚な怪演。
「三角帽子」の凄さに気づかせてくれた演奏。
バレエ音楽としては完全に逸脱だろうがこれほどカラフルな管弦楽も少ない。

最初聞いた時はブーレーズと全く思わなかった。
このパワフルさはバーンスタインだと思った。
保有CDはバーンスタイン指揮の「恋は魔術師」のあとにこの演奏!
バーンスタインにも「三角帽子」の録音があるのに・・・。
バーンスタインとブーレーズ
”クール”で”分析的”という彼のレッテルとまるで違う。
そもそも現代音楽の騎手がなぜこの情熱的な曲を録音したのだろうか。

ともかく全編、実に表情豊かで濃厚。
冒頭の「オレ」からしてノリがよく、「ファンダンゴ」など聴くと
強烈なこぶしの回り方は他に見ないほど土着色満載。
その後もテンポは揺れ、ニューヨークの分厚い音が噎せ返る。
Jan De Gaetaniというメゾソプラノの歌唱も情感たっぷり。
また、名手揃いのNYのソロが実にいい味を出している。
細部まで目が配られ表情が多彩で面白い。

そして終幕の踊りは他を寄せ付けないド迫力。
冷静なブーレーズとは思えない追い込みをかける。
待ってましたとばかりにニューヨークの猛者が大音量で畳み掛ける。
血わき肉躍るとはこのこと。
ブラスとドラやカスタネットその他パーカッションの音が溢れる。
弦が負けない。最後は怒涛。
これで興奮しない人がいるとは思えない。

録音はマンハッタンセンターでのセッション。
マンハッタンセンター
よくぞここを使ってくれました。
広大な音場がオケの大迫力を受け止めスケールMAXな音に仕上げた。
SQ Quadraphonic収録で気合の入った音。
あっちこちら音が飛び出す明快さもある。
はっきりいってこの曲の再現としては想定外のでかさ。
終曲のお祭り気分もうまく出た優秀録音。

15:00  10:53  12:30  計 38:23
演奏   S   録音  94点

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