クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューベルト ピアノ・ソナタ第21番D.960 ルプー(91)

2016.11.18 (Fri)
ルプー21
ルプー(94、DECCA)は流動の中の意志。
第1楽章提示部反復ありで40分を切る演奏。
平均的に全楽章のテンポが速い。
分かり易い意味深さを求める向きにはこのテンポはなじまないだろう。
しかし、私はあまりに深刻さを見せつる演奏はあざとさを感じてしまう。
そうした意味では好ましい。

ルプー(1945~)はルーマニア出身のピアニストで、
デビュー当時「千人に一人のリリシスト」というキャッチコピーが有名になった。
こういうコピーがつくといつまでも演奏を色眼鏡で見てしまう。
それがこのピアニストにとって良かったのかどうか?

この演奏を聴く限りこのコピーのようには感じない。
比較的淡々と弾きいざというときにはぎりぎりに叩きつける。
強すぎてはっと我にかえる瞬間がある。
もっとデリケートにやってほしい、とさえ思ってしまう。
リリシストという言葉ならツァハリアスのほうに当てはまる。

録音はスイス・レマン湖畔の街コルソーのSalle de Châtonneyreという
ホテルのホールでのセッション。
コルソー
スイス録音
それほど大きな会場ではなく室内楽などに利用されている。
標準的な音質は確保されているが、クリアーさがもう一歩という感じ。
折角風光明媚なところで録音しているのだからもっと爽やかな音がほしかった。
音のとらえ方はオン気味。DECCAのピアノ録音はこの傾向がある。

18:17  9:33  3:50  7:41   計 39:21
演奏   A   録音 90点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック