クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ファリャ 三角帽子 小澤(76)

2016.11.14 (Mon)
小澤三角帽子
小澤征爾/ボストン交響楽団(76、DG)は整然と鮮烈。
この時代の小澤らしくアクセントが鋭角でリズムが弾む。

オケは洗練され濃厚さはない。
もともとこのコンビでスペインらしさはプロデューサーも狙っていないはず。
むせかえるようなスペイン臭は期待できない。
ベルガンサの歌唱も立派だが、アンセルメの時よりもあっさり。

その代わり実に颯爽としていてスピード感ある管弦楽を愉しめる。
第6曲「粉屋の踊り」でカッコウを模した木管の不思議なずれなど
ご愛嬌だが、全般にボストン響の素晴らしさを感じる。
終曲などビシッとしながらも息をもつかせないとこは見事。

そしてこの演奏で聴き耳を立てたいのはティンパニ。
ボストン交響楽団を長年にわたって引き締め、小澤がサイトウ・キネンでも
招いていたエヴァレット・ファース(Everett "Vic" Firth 1930~2015)の名技。
決して図太くも自己主張も強くないが、このトランジェントの良さは惚れ惚れする。
エヴァレットファース

録音はボストン・シンフォニーホールでのアナログ・セッション。
このコンビのDG録音は優秀なものが多いがこれもその一つ。
今でも十分通用。
ホールの透明な空気感と各楽器の弾け方などこの演奏を活かしている。
低域は引き締まり風圧はないがヌケよく煌びやか。

全曲
1:24  5:31  3:35  4:04  3:38  7:51  6:58  6:08  計 39:09
演奏   A+   録音  92点

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