クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューベルト ピアノ・ソナタ第21番D.960 ツァハリアス(93)

2016.11.06 (Sun)
ツァハリアスシューベルト
ツァハリアス(93、EMI)は一番好き。美しい詩情。
単に抒情に流されないしっかりした構成。
聴いているときは癒され、聴いた後は晴れやかになる唯一の演奏。

ツァハリアス(1950~)はドイツのピアニストでこの録音は40代の時のもの。
Christian Zacharias
彼のモーツァルトやスカルラッティが結構好きだった。
このシューベルト(5枚組)は何の予備知識もなく、
安いからという程度の気持ちで買った、と思う。そして心に馴染んだ。

第1楽章はさらりと儚い。音が綺麗で澄み切っている。
濁るタッチは一つもなく転がる。モーツァルトのようだ。
速めのテンポで重苦しい雰囲気はない、がどこか寂しげ。
決して無表情なわけではない。大声で叫んだりしないで慎ましい。

第2楽章は前楽章をゆったりしたテンポでしっかり受け止める。
実に温かい。
この楽章の終結では傷はすっかり癒える。

第3楽章は気持ちを新たに軽やかにステップ。
可憐でお茶目な少女。

終楽章では気分は前を向き活力が戻る。
このソナタが4楽章であることの意味をここまで感じさせる演奏はなかった。

録音はスイス・リーヘンのランドガストホフというホテルの
ボールルームでのセッション。
Landgasthof Riehen
landgasthof-riehen-hochzeit.jpg
音が繊細で羽毛のように優しい。これは非常に良い。

20:47  10:48  3:44  8:30   計 43:49
演奏   S    録音  95点

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