クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

シューベルト ピアノ・ソナタ第21番D.960 内田光子(97)

2016.11.02 (Wed)
内田光子21
内田光子(97、Philips)は突き詰める。
内田(1948~)はシューべルトを突き放して再度一緒に苦悩悶絶して見せる。
凄い曲の凄い演奏、と感じさせる。聴く方も真剣さを要求される。
コンサートで聴くと心にずっしりとしたものを受け取るはず。

第1楽章幻想的な冒頭から覚醒して立ちあがり力強い歩みまで
ダイナミックの幅が大きい。
音楽が実に緻密に計算されており情動で動いていない。
この人は強固な意志の持ち主なのだと感じる。
毅然とした歩みはBGM的に聴くには適さない。
ひたひたと迫ってくるので息苦しくもなる。

第2楽章もカチッとしている。真剣な音が押し寄せる。

第3楽章のヴィヴァーチェはリズムが際立つ。

終楽章はこれまた遊びはなく真剣でかつ強い。
この長大な曲をまとめようと凝縮した音だ。
繊細な弱音とダイナミックなフォルテの波状攻撃。
ウィーン内田

録音は愛用のスタインウェイをウィーンのムジークフェライン大ホールに
持ちこんでのセッション。流石にこだわりの録音で美しい響きが愉しめる。
フォルティッシモも十分受け入れる空間の広さが多彩な表現を可能にしている。

22:00  10:40  3:57  8:02   計 44:39
演奏    A    録音  95点

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