クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第6番 ショルティ(74)

2016.10.05 (Wed)
ショルティ田園74
ショルティ/シカゴ交響楽団(74、DECCA)は予想以上に面白くない。
この演奏を聴いて「田園」という曲は実に難しいと感じた。

この時期のショルティはといえば破竹の勢い。
強靭なシカゴ響にDECCAのハイファイ録音で泣く子も失神させていた。
しかし、この演奏には惹かれない。
「田園」は優しい曲だが演奏は易しくない、ということが判然とする。
ただ音にしただけでは何も迫ってこない。
むしろ「運命」のほうが圧倒的なパワーがあれば聴く者を押し倒すことができる。
が、「田園」ではその手は使えない。

ショルティとしては前半はテンポをゆったり取り丁寧にしたつもり。
しかしこの人には歌心がないのでないか、などと思ってしまう。
シカゴ響の音色も癒しをもたらさない。

後半に入るとショルティの本領発揮だが嵐の爆発ではカラヤンが上。
唯一楽しかったのは、シカゴ響の名ホルン奏者デール・クレヴェンジャーの
突出した音が聴けること(第3、5楽章)。

録音はウィーンのソフィエンザールでのツアー中のセッション。
基本ハイ上がり。演奏自体も少し荒れた感じがあったが
これはそんな事情もあるのかもしれない。
弦の音が硬質でトゥッティでは全体の音がきつい。
同時期のベートーヴェン全集のほかの曲では
シカゴのメディナテンプルが使われていたが、
明らかにそちらのほうがバランスの良い音。

12:25  13:20  5:19  3:47  9:46   計 44:37
演奏    B+    録音  87点

コメント


管理者のみに表示

トラックバック