クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベートーヴェン 交響曲第6番 ワルター(58)

2016.10.02 (Sun)
ワルター田園
ワルター/コロンビア交響楽団(58、SONY)は今も輝く名盤。
終始これほど爽やかな幸福感に満ちた演奏はないのでは。
名盤を今更激賞するのは気が引けるが、やはりいいものはいい。

全編に清らかで全く老いを感じさせない歌が溢れている。
ことに第1楽章第2楽章の呼吸感は絶妙。テンポもこれしかないくらいにフィット。
「嵐」の迫力はそこそこだが、むしろカラヤンのような問答無用な音響は
作曲者の想定外だろう。
そして終曲の清潔な歌は小手先のものではない。

ところでこの名盤誕生の立役者は”コロンビア交響楽団"ではないか。

この交響楽団の実態はよくわからない。
ロス・フィルやハリウッド・ボウル管弦楽団など当時西海岸にいた
ミュージシャンを適宜集めて編成されたといわれている。
それゆえ、技術力がない、アンサンブルがラフという評価があるが
具体的にはこの演奏の一体どこに問題があるのだろうか。

むしろこの演奏で名だたるオケのように大編成でなかったのが
幸いしたと思う。音が軽やかで透けて見える。
また、明るくカラッとした音はカルフォルニアだからか?
とかく重く厚くなりがちなベートーヴェンを爽やかにしている。
結果的に古楽器群団が台頭した今でも輝きを失わないのは
このオケの響きによるところが大だ。
カリフォルニア草原

録音はハリウッド、アメリカン・リージョン・ホールでのセッション。
ハリウッド、アメリカン・リージョン・ホール
講堂のような場所でマイクを沢山立て収録しステレオにミックスダウンしていた。
低弦も一本一本音が聴こえる。残響も適度にスーッと入る。
SNはあるがリマスターで気にならない。半世紀以上前の音とは思えない。

9:49  11:53  5:41  3:42  9:40   計 40:45
演奏   S    録音  90点

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