クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

アッテルベリ 交響曲第6番 N・ヤルヴィ(2012)

2016.09.07 (Wed)
ヤルヴィ46
N・ヤルヴィ/エーテボリ管弦楽団(2012、CHANDOS)は現時点の決定盤。
NHKの大河ドラマのテーマ曲が好きな方はきっとこの盤を気に入るはず。

今まで想像で補っていた部分を現実の音として届けてくれる。
また、この交響曲の弱点をカバーする努力も報われている。
N・ヤルヴィ、流石パパ!!としか言いようがない。
不満が出るとすれば余裕綽々に聴こえる点くらいか。

なお、作曲家出身地のこのオケは最高に素晴らしい。
(↓Göteborg=エーテボリ、イェーテボリは
  ストックホルムとは反対の西側、デンマークに面する)
countries_europe_map.jpg
(↓人口50万人ほどの港都市)
Sweden_Gothenburg_River_20160906203305129.jpg
第1楽章は冒頭より軽快に進みいきなりホルンにより提示される主題が
実にまろやか。合いの手のパーカッションは軽く風圧を感じさせる
録音の妙もあって惹きこまれる。
ヤルヴィはフレーズごとにテンポを巧みに切り替え推進力を昂進。
いかにもカッコイイテーマをセンス良くかつ効果的に展開させていく。
これを聞くとネーメはやはり単なる職人指揮者以上の天才だと感じる。

第2楽章は通常の演奏に比べると3~4分短い。
しかし、この曲をこの盤で聴いた人は全く速さを感じさせないはず。
ほかの演奏の濃厚さをヤルヴィはここで清冽なロマンに置き換えているから。
最初の木管のメロディーの歌わせ方など他と全く違うが
モーツアルトのクラリネット五重奏を聴くような寂しさをまき散らす。
その後もサラサラ流れてこの楽章の新たな美しさを披露する。

終楽章は軽いギャロップ系だがリズムと流れがよくて誠に楽しい。
終結のキラキラ感はほかにはない。

録音はエーテボリ・コンサートホールでのセッション。
このコンビによるこの会場の録音はBIS→DG→CHANDOSと来たが
それぞれのレーベルの音創りの違いがよくわかる。
録音の新しさもあってこの盤は極めて鮮烈なのだがボリューム感もある。
さらに低域もぼけずにきちっと固めて全体のバランス、センスの良さを感じる。
とにかくマイナーなイメージのこの作曲家に
こうした演奏・録音ともにメジャー級の盤が出てきたことを喜びたい。

8:52  9:47  8:20    計 26:59
演奏   S    録音  96点

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