クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

バルトーク 管弦楽のための協奏曲 ドホナーニ(88)

2016.08.02 (Tue)
ドホナーニ
ドホナーニ/クリーヴランド管弦楽団(88、DECCA)は
名人の落語を聴いているよう。
力みかえってどたばたで人の注目を集めるのではなく、軽妙な味で魅せる。

クリストフ・フォン・ドホナーニ(1929~)の祖父エルネー(エルンスト)Dohnányi Ernő
(1877~1960)は指揮者・ピアニスト・音楽教師・学校管理者・作曲家。
彼の子孫は、法学者、市長、音楽家を輩出した上に、
門下生としてゲザ・アンダ、フリッチャイ、ショルティなどがいる。
音楽学校ではバルトークと同窓生に当たるが、
ドホナーニ自身はブラームスの流れを汲む、
19世紀ロマン主義音楽の伝統に忠実であり続けた、とのこと。
(↓バルトークとエルンスト・ドホナーニ(左))
バルトークとEドホナーニ

周囲にとにかくバルトーク所縁の人々がいた名門の出のクリストフ。
さて、演奏はどうかというと、これまた素晴らしいから困ってしまう。
CristophDohnanyi.jpg

クリーヴランド管弦楽団はセルとの間で名盤を残しているが、
あのギュッとした凝縮感はなくもっと伸びやかで多彩。
(また、終楽章のセルのカットは受け継がれていない)

どの楽章も流れるのだが上っ面でなく、
あちこちのおもちゃ箱のような音の出し物がある。
ウエットな人情味というよりからりとした器楽的純粋さでキラキラ。
そして何かとてもユーモラス。
終楽章もおどけた雰囲気が楽しい。
終結のティンパニ、決まり方は抜群。

録音はセヴェランスホールでのセッション。セル盤と同じ会場だが
響きは違いこちらの方がスケール感がある。
DECCA的なこけおどしなないが
マルチマイクで各楽器をきっちり拾って輪郭鮮明。

10:08   6:31   6:59   4:23   9:41   計 37:42
演奏   A+    録音  95点

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