クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

メンデルスゾーン 交響曲第4番 カンテルリ(55)

2016.06.07 (Tue)
メンデルカンテルリ4
カンテルリ/フィルハーモニア管弦楽団(55、EMI)は古典的扱いの中に歌。
非常に繊細な演奏。
カンテルリ(グィド・カンテッリ 1920~56)をトスカニーニの後継として聴くと、
まるで違うことにすぐに気付かされる。

第1楽章はイタリア人らしく弾けるかと思いきやそんなことはない。
淀みなく端正な音楽が鳴る。

第2楽章も同様。アンダンテのリズムを刻みながらインテンポで進む。

第3楽章はこの演奏の白眉かも。
ここまで端正に来たのに突如しなやかな歌に溢れる。
中間部シグナルののホルンはデニス・ブレインだろうか。
極めて印象的にまろやかに鳴る。
デニスブレイン

終楽章は6分をかける。サルタレルロを狂ったよう飛ばすことはない。
几帳面ですらある。音量も抑制されており迫力はない。
しかし、30代半ばでこの落ち着きは如何に。
カラヤンが効果を狙って豪放に攻める場面でもカンテルリはそうしない。
渋い。ぱっと聴くと地味すぎる。
もっと溌剌として欲しい、とも思う。でもこれが彼の音楽性なのだ。
だからこの曲では第3楽章に一番の持ち味が浮き上がる。

録音はキングスウェイ・ホールでのモノラルセッション。
非常に聴きやすく耳が慣れれば音楽に集中できる。
響きは多くなく自然な録音。細部の明瞭度は時代相応。

8:11  6:00  7:00  6:05   計 27:16
演奏   A    録音  78点

コメント

No title
カンテルリはこの録音の翌年に、ブレインは1957年に亡くなっているので
誠に残念ですね。
もしこの2人が長命だったら、クラシック音楽界の様相や勢力図は
変わっていたかも知れません。
下記にはカンテルリとトスカニーニの貴重なカラー映像もあります。
http://nicoviewer.net/sp/player?video_id=sm16917694
カンテルリ
またもや映像ありがとうございます。
イケメンでスター性もありそうなので
事故がなければ・・・。
歴史の綾を感じます。

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