クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベルワルド 交響曲第3番 グッドマン(95)

2016.05.16 (Mon)
グッドマン全集
グッドマン/スウェーデン放送交響楽団(95、hyperion)は愛らしい。
あくまで(ロマン派でなく)古典派の曲としてこの曲に向き合っている。

ロイ・グッドマン(1951~)はイギリス出身でバロック・ヴァイオリンの名手で
言わずと知れたハノヴァーバンドの指揮者(1986~94)だった。
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ここでは通常のオケを対向配置させながら、
ピリオド奏法的要素を取り込みながらも基本的にはモダンだ。
ベルワルドなど時代的にはまさに本格的にピリオド楽団が取り上げて欲しいものだが
まだそれは聴いたことがない。弦や管の装飾的フレーズがどのように聴こえるだろか。

それはともかくこの演奏は厚ぼったくならず力を抜きながら
爽やかなベルワルドを展開している。エキセントリックなところがなく良識的な範囲にとどまる。
N・ヤルヴィのほうがエネルギッシュである。
非常に丁寧な演奏だが、この曲の持つ唐突千変万化が薄い。

しかし一方では古典的な均衡で各パートがよく聴こえる。
しかも対向配置が効果的でベルワルドがチョロチョロ小さなパッセージを
第一と第二ヴァイオリンに振り分けてかけあわせていたことがよくわかる。
リズムもテンポも良い感じ。

最近この指揮者の名前をあまり耳にしないが、
彼以降もっと強烈なピリオド演奏が多数でてきたことにもあろうか。
一時アルコール癖の悪さなどで問題になったりしたようだが、
ニュージーランド当たりで活躍中とのこと。

録音はストックホルムのベルワルドホールでのセッション。
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この曲の再現に広すぎず狭すぎずいい。
レコーディング・エンジニアにトニー・フォークナーの名前があり合点がいった。
落ち着いた木質感を大事にしながらそれぞれの楽器の分離・明瞭感もある。
低域もしっかりしているのがフォークナーの特色だと思うがここでもそれは言える。

10:18  9:40  7:49   計 27:47
演奏   A    録音  93点

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