クラシックCD聴き比べ ~ Classic CD Memos ~

クラシック音楽のCDを中心に演奏者への敬意を込めて、つたないメモを書いています。

ベルワルド 交響曲第3番 N・ヤルヴィ(85)

2016.05.12 (Thu)
Nヤルヴィ全集
ヤルヴィ/エーテボリ交響楽団(85、DG)は私のスタンダード。
溌剌として北欧の香りもある。録音もいい。

シューベルトより1年早くストックホルムに生まれた
フランツ・ベルワルド(1796~1868)は天才だ。
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この曲を初めて聴いたとき確かに「風変わり(サンギュリエール)」 だが
独創的な爽やかさに魅せられた。
その後この作曲家の生きた時代が19世紀前半と知ってまた驚いた。
この時代ではこの自由奔放な曲についていけないだろうな、と。

この曲との初対面はFMのエアチェック。カセットテープを何度も聴いた。
LP時代はビヨルリンを持っていたが、
CD時代になってこの演奏に接した時N・ヤルヴィの手腕に脱帽した。
活きの良さ切れ味が違う。
そしてエーテボリのオケとホールがいい。

第1楽章冒頭は割とあっさり始まる。こういうところはN・ヤルヴィ。
特徴的な出だしをたっぷりと見せつける演奏が多いのだが。
弾むような前のめりなリズム、少しローカルっぽい木質の音色は最高。

第2楽章はブルックナーだ。
アダージョ→アレグロ・アッサイ→アダージョ。
荘厳な原始霧のような出だしから、ティンパニの一撃(これはいつも吃驚)で
ブルックナー・リズムのスケルッツオに突入。
そしてブルックナー休止を挟んでアダージョに戻る。
しんみりと終結。演奏は万全だ。

終楽章は勢いのいいプレスト。しかしこれが一様でない。
半音階進行に頻繁な転調。どこに行くのか予定調和的でない。
N・ヤルヴィはそうしたこのベルワルドの愉しさを余すところなく伝える。
埋もれた名曲を率先して取り上げてくれ常に水準以上の演奏をする
N・ヤルヴィには感謝と敬意。息子パーヴォにも是非取り上げてほしい。

録音はスウェーデンのエーテボリ・コンサートでのセッション。
Konserthuset-3.jpg
BISからDGに移ったこのコンビだが、録音会場は同じで相変わらずいい音。
輪郭を保ちながらも温もりもありバランスがいい。

10:29   8:24  8:12  計  27:05
演奏  S   録音  92点

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